暁
 現世、未だ暁を覚えず。

 誰が定めし秤に依りて、
 時は己から飛び去つた。
 処処、談笑を聞く。

 生類憐れむこと拾弐。
 星空繋いで拾参回。

 夜来、"除夜ノ鐘"の音
 懺悔すること参拾陸。
 誰が為に鐘は鳴る?
 「霊長類の頭」、
 精神薄弱になりてなお、
 「長である事に疑いの余地無し。」

 月影仰いで彼を想い、
 彼に憧れ我は片想い。
 望むは、唯一筋の光。
 嗚呼、今宵こそは、暁の姿を。

 涙落つること知る多少。
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