追いかけていられること それ自体が 何よりも幸福なことがらだ。 追いかけられること その時こそが 何よりも至福な時間帯だ。 追われるものは、その刻限を知り、 追うものは、その期限を知らない。 追われるものは、 「市場の失敗」 その恩恵をあずかりながら 内包した自我に、常に怯える。 「需要と供給の均衡は、 偶然に釣り合うだけで 常に釣り合うわけじゃない」 追われるものは悟り、 敢えて その恩恵を受けることを放棄した。